「塾なし中学受検」を考える

〜塾に通わず、通信教材のみで都立中高一貫校に合格しました〜

都立中高一貫校 適性検査対策「問題集について③」

〜「都立中高一貫校 適性検査対策『問題集について②』」からの続きです〜

yyyask.hatenablog.jp

前回までの記事に書きましたが、結局実際の受検までにA子が解いた問題集は志望校の過去問題集以外には2冊だけだったので、正直に言って現時点での私には他の問題集を具体的に評価する根拠がありません(特に子供に実際に取り組ませての反応や結果という点で)。今後第二子以降でまた中学受検に挑戦することがあれば、その時は他の問題集に取り組ませてみる可能性はあります。

 

ですので、今回は具体的な問題集の評価に関する話ではないのですが、志望校の過去問題集をどう扱ったかについて書きたいと思います。

 

前回までの記事にも書いた通り、A子が志望校の過去問題集を実際に解き始めたのは検査前月の1月でした。それも、年末年始は例年通り実家に帰省していたので、より正確には3学期が始まってからでした。当初の計画では前年の11月末までに先の記事で触れた問題集を終え、12月から志望校の過去問に取り組ませたかったのですが、なかなかそううまく事は運ばず、ほぼひと月遅れのスタートでした。なお、過去問題集は声の教育社版を使用しました。

 

やり方としては、

①実際の検査と同じ時間で行い、最後まで終わらなくても時間が来たら解答をやめる。

②親が採点をし、点数をつける(そのために事前に問題と解答・解説には目を通しておき、大体の配点も考えておきました)。

③分からなかった問題や間違えた問題、時間内に解き切れなかった問題はすぐに一緒に確認し、親のヒントを元にできるだけ自分の力で解くようにさせる。

と決め、解かせましたが、実際は全てこのようにうまくは行かなかった部分もありました。

 

まず①については、やはり実際の検査問題は難しいということと、特に適性検査Ⅱについては10年ほど前に比べて明らかに問題の分量が年々増えて来ているため、年度が今に近づけば近づくほど解き切るのが困難になっていきました。結果、②のようにして行った採点の結果も、良くて6割に届くかどうか、場合によっては5割も厳しいか、といった状況でした。反対に、適性検査Ⅰの作文は、遡ると独創性が求められているような、親からすれば採点基準がいまいち分からないような問題だったのが、数年前からはある程度オーソドックスな課題文を読んで答える形式に変わったことでだいぶ取り組みやすくなったように思いました。実のところ、あまり検査日まで余裕がなくなっていたこともあり、適性検査Ⅰについては問題傾向が変わってからの分しか解かせませんでした。もちろん余裕があったなら全て解かせていたと思いますし、突然出題傾向が元に戻る可能性もあったかもしれませんが、そこはスパッと割り切りました。実際、本番ではここ数年と同様、課題文の内容に沿って自分の意見をまとめる問題だったので、この選択は何とか奏功したと言えます。あくまで結果論ですが。

 

また、②についてはあくまで「こんなものかな」といった恣意的な配点を元に採点したため、実際の採点とは大きく異なっていた可能性ももちろんあります。ですから、親としては③を重視し、とにかく本番の検査で少しでも良い結果を残せるようにと考えました。ただ、現実はそれほどうまく行かなかったのも事実です。この頃からA子に明らかな反抗期の徴候が現れ始め(笑)、虫の居所が悪いと全く素直に解き直しに応じなかったり、「もう嫌だ!」と言って塞ぎ込むといったことも多々ありました。そんな時、すでに公立一貫校受検を終えられた方のブログを読み、「最後の一ヶ月は親が感動するほど真剣に問題に取り組み、この頃には日々の勉強時間もかなりの長時間に渡っていました」といった記述を見ては「素直なお子さんで羨ましい...」と思ったものでした(笑)。ただ、これも結果論+持論でしかないと言ってしまえばそれまでなのですが、私は中学受験(受検)というものは子供の精神的成長がかなり大きくものを言う世界だと思っているので、小学校6年生で反抗期を迎えたということは親としてはただただ面倒なことですが、受検という観点からはプラスだったのだろうと考えています。あれだけ難しい文章を読んで内容を理解し、さらに自分の考えを述べるというのは、一歩大人の世界に入っているかどうかがかなり大きく作用することなのではないかと思うからです。

 

ということで、最終的には1月の本当に最後の最後に何とか適性検査Ⅱを10年分解き終え、検査Ⅰは傾向が変わってからの分だけを解いたというところまで持って来れたという感じでした。正直この時の本音は「合格は難しいかな」という気持ちでした。自己採点の結果、適性検査Ⅱが5割から6割の得点率だったので、「都立中高一貫校の合格ラインのこと①〜④」の過去記事にも書きましたが、受かるかどうかは適性検査Ⅰの作文の出来次第だと考えていました。「中学受験(受検)はあくまで本人の意志が大事」という持論を持っていたつもりでしたが、心の中のどこかでそこに徹し切れず、「受かってくれるといいなあ...」という欲目が生じていたことも正直に告白しておきます。

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