「塾なし中学受検」を考える

〜塾に通わず、通信教材のみで都立中高一貫校に合格しました〜

都立中高一貫校の合格ラインのこと②

「都立中高一貫校の合格ラインのこと①」からの続きです。

yyyask.hatenablog.jp

 

そのようなわけで、我が子の適性検査受検から合否結果が出るまでの一週間は、ひたすら得点パターンを脳内計算するマシーンと化していたのですが、そもそも「これくらい得点できていれば合格か?」とか、「これくらいしかとれていなければ難しいか…」などと考えていたその基準、つまり合格ラインそのものは、公式には一切明らかにされないわけです。

 

つまり、私が脳内で「受かるか〜、受からないか〜(~_~;)」などと煩悶していたことはある意味では茶番なのですが、かと言ってまったく無根拠だったわけではありません。「都立中高一貫校の合格ラインのこと①」にも書いた通り、数は少なかったとは言えブログで合格ラインについて書かれていた方がいらっしゃったのと、小規模塾の塾長がホームページで情報を出されていたりもしたので、それらは大いに参考にさせていただきました。

 

ただ、参考にするにあたって気をつけなければいけないなと気付いた点がありました。それは、

「年によって合格ラインは変動する」

ということです。公立中高一貫校も開校され始めてからかれこれ15年は経つわけです。その間に検査問題は変化し、受検者層も変化し、塾側の対策も変化しています。そのような種々の要素が常に相互作用的に影響を及ぼし合う中で、当然毎年のように合格ラインは相対的に変わるわけですね。

 

あるこだわり塾の塾長は「これまでの経験上、適性検査I(作文)で7割とれれば適性検査IIは5割でも受かる」と書かれていました。「適性IIが5割でも可能性があるんだ!」と色めきだった直後、それが今から10年ほど前に書かれたものであることに気づき、「さすがに状況は変わっているかな…」と思ったり。またある保護者の方は、「今回の正規の合格ラインは7割弱くらいだと思われます」とご子息の得点を根拠に書かれていて、「それくらいとれなければダメなのか…」と思ったり。何度か受けた適性検査型模試の際には、主催塾の先生に直接質問したこともありました。

 

他にもいくつかの情報源を参考にしつつ、私が導き出した合格ラインは、

「調査書点も含めた全体の65〜70%」

というものでした。この数字を元にあれこれ頭の中で計算していたわけです。

 

そして、第一子A子の受検が終わり、昨日得点開示請求をしてきた結果、この数字があながち外れていなかったことが分かったのです。

 

「都立中高一貫校の合格ラインのこと③」に続きます〜

yyyask.hatenablog.jp

 

 

都立中高一貫校の合格ラインのこと①

こんにちは。第一子A子が一度も塾に通わずに都立中高一貫校に合格したことについてあれこれ書いていくブログです。今回は都立中高一貫校の合格ラインについて書きたいと思います。

 
塾なし受検を考え始め、過去の適性検査について調べ始めた頃にまず感じたのは、「思った以上に難しいぞ」ということと同時に、「それで、合格するにはこの問題がどれくらい解けなければいけないのだろう?」という疑問でした。いわゆる合格ラインですね。それが5割なのか、6割なのか、7割なのかによって、今後の過去問対策に関する姿勢がだいぶ異なって来ますからね。
 
そこで、塾からの情報がない私は、「経験者の方たちが色々と情報を載せてくれているだろう」と何となく考え、ひたすらネット検索をしたわけですが……  これが想像以上に合格ラインに関する情報が少ないんですね😅
 
今から冷静に考えれば分かるのですが、そもそもお子さんが都立中高一貫校に合格された方でブログ等を書かれていて、さらにサービス精神から得点まで公開するまでに至る確率ってそれほど高くないよな、と思うわけです。
 
そのような中で、お子さんの検査結果を一部ブログで公表され、おおよその合格ラインを割り出されている方が少数ですがいらっしゃいました。適性検査受検後から合格発表までの一週間、書かれている内容が変わるわけでもないのに何度も繰り返しそれらのブログを拝見し、我が子の検査結果について「もし検査Iが7割とれていれば、検査IIが6割でも調査書点との合計で合格は堅いはず」「いや、仮に検査Iが運よく8割行けば検査IIは5割でも光明が見えてくるな」「いや、検査Iの採点が想像以上に辛くて6割しか取れなかった場合、検査IIが5割だと合格ラインによっては無理か…😮‍💨」などと、脳内で延々と妄想を繰り返し続けました。あの一週間の私は、都立一貫校の様々な得点パターンに関する計算についてだけは間違いなくプロの領域に達していたと思います。
 
〜「都立中高一貫校の合格ラインのこと②」に続きます〜

「塾なし中学受検」をなぜブログにするか。

今春、第一子(A子)が都立中高一貫校に合格しました。本ブログのタイトル通り、いわゆる対策のための塾には通わずに、リーズナブルな通信教材のみで手にした合格でした。

 
なぜ通塾せずに中学受検することにしたのか、その理由は一つではありません(逆にかなり多い)。また、「受検」と書いている通り、私立中学との併願も一切なしでした。その理由については追々ブログに綴っていくとして、そもそもなぜこのようなブログを書こうと決めたのかは、単純に「塾なし」中学受検に関する情報が「塾あり」に比べて少なかったためです。
 
「塾なし」はビジネスにならないからなのか、あるいはそのような家庭が単に少ないからなのか、とにかく情報不足の感が常にありました。子供を塾に通わせている家庭であれば、公立中高一貫校が誕生してから約15年にわたるデータを元にしたアドバイスを受けられるのでしょうが、こちらはそうも行きません。行っている受検勉強の妥当性から実際の採点基準や合格ラインとなる点数にいたるまで、分からない時は延々とネット検索をする羽目に陥りました。まさに今も同じ苦労をされている保護者がいらっしゃるかもしれません。経験者として得た知見を少しでも共有し、様々な理由で塾に通わずに中学受検を考えている皆さまのプラスになれればと思ったのが、本ブログを立ち上げた理由になります。
 
これから色々な視点から「塾なし中学受検」について書いていきたいと思います。ストレートに試験対策について書くこともあれば、広く子供の教育や受検(受験)ビジネスについて思うことを書くこともあるでしょう。それらが少しでも読者のお役に立てれば望外の喜びです。